診療
初経年齢の低年齢化は子宮内膜症の早期発症のリスク因子である
兼子 絢華
1,2
,
久須美 真紀
1
,
大和田 倫孝
2
,
堤 治
1
A. Kaneko
1,2
,
M. Kusumi
1
,
M. Ohwada
2
,
O. Tsutsumi
1
1山王病院女性医療センター リプロダクション・婦人科内視鏡治療部門
2国際医療福祉大学病院産婦人科
pp.1195-1199
発行日 2021年11月1日
Published Date 2021/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001905
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目的:子宮内膜症は近年増加傾向にあり,初経年齢の低年齢化がリスク因子の1つとされている。われわれは,初経年齢と子宮内膜症発症の関係を明らかにしようとした。
方法:2019年4月~2020年3月に当院で手術を行い,術中所見で子宮内膜症を認めた77症例について,初経年齢と手術治療までの年数を後方視的に検討した。
結果:対象症例の平均年齢は37.1±5.9歳,平均初経年齢は12.4±1.5歳であった。手術時の年齢を35歳未満(25例)と35歳以上(52例)に分けて比較したところ,平均初経年齢および手術治療までの年数に有意差を認めた。
考察:2011年度の全国初潮調査による全国の平均初経年齢と,今回のわれわれの調査結果を比較したところ,35歳未満で手術を要する子宮内膜症症例では,その発症に初経年齢の早さが影響している可能性が示唆された。
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