診療
精神病床での入院管理を要した精神疾患合併妊娠の周産期管理の現状と問題点の検討
小野 有紀
1
,
亀山 沙恵子
1
,
藤嶋 明子
1
,
下田 勇輝
1
,
三浦 広志
1
,
佐藤 朗
1
,
寺田 幸弘
1
,
竹島 正浩
2
Y. Ono
1
,
S. Kameyama
1
,
A. Fujishima
1
,
Y. Shimoda
1
,
H. Miura
1
,
A. Sato
1
,
Y. Terada
1
,
M. Takeshima
2
1秋田大学医学部附属病院産婦人科
2同 大学医学部附属病院精神科
pp.403-409
発行日 2020年4月1日
Published Date 2020/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001248
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【目的】入院管理を要するほど精神疾患が悪化した妊婦は,周産期管理全般にわたって特殊な対応を必要とし,母児へのリスクが増大する。入院を要した精神疾患合併妊娠例の臨床的特徴を明らかにするため,後方視的診療録調査を行った。
【方法】2012年9月〜2018年8月に当施設の精神病床に入院した妊婦を診療録から抽出し,後方視的に検討した。
【結果】該当する妊婦は6例(7妊娠)であり,統合失調症4例,双極性障害3例であった。1例を除いて全例妊娠前・妊娠初期に向精神薬を中止され,精神状態が悪化して妊娠中に精神病床への入院を必要とした。
【結論】妊娠中の悪化は,産後の精神疾患の悪化・再発に強く結びついていることから,薬剤について妊婦に適切な情報提供を行ったうえで,服薬を継続すべきである。
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