特集 妊産婦死亡をどう防ぐかⅠ
総論
1.わが国の妊産婦死亡の現状
田中 博明
1
H. Tanaka
1
1三重大学産科婦人科
pp.1411-1416
発行日 2019年11月1日
Published Date 2019/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001083
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2010年に妊産婦死亡登録事業・妊産婦死亡症例検討評価委員会が立ち上げられ,日本における妊産婦死亡の詳細が明らかとなってきた。日本における妊産婦死亡数は,年間40~50例で推移している。一方で,妊産婦死亡原因の内訳は大きく変化した。最多原因であった産科危機的出血は徐々に減少し,脳出血・心血管疾患・感染症・肺血栓塞栓症の間接妊産婦死亡の割合が増加してきている。今後,産科危機的出血に加えて,これらの疾患への対策も考えていかなければならない。
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