特集 迫り来る2020:新規保険収載へのロードマップと適正運用
各論:外保連
8.ロボット支援仙骨腟固定術
西 洋孝
1
H. Nishi
1
1東京医科大学産科婦人科学分野
pp.1347-1351
発行日 2019年10月1日
Published Date 2019/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001062
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超高齢社会の到来とともに,高齢者のQOL疾患である骨盤臓器脱(POP)が増加している。POP治療のファーストチョイスは手術療法であるが,治療のためには正しいPOPの診断と適切な術式の選択が重要となる。米国ではPOPの手術療法のゴールドスタンダードは仙骨腟固定術であり,これはDeLancy分類のレベルⅠの障害に対して好適応な術式である。仙骨腟固定術は,再発率の低さと性機能温存の点で優れている。低侵襲術式である腹腔鏡下仙骨腟固定術(LSC)は保険適用となっているが,縫合結紮操作が多く,骨盤深部を操作するため慎重を要し,手技的に高難度である。そのため,LSCは広くは普及していない。ロボット支援仙骨腟固定術(RSC)は,LSCに比べ手技が容易であり,保険収載がなされればPOPに悩む患者の福音となろう。
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