特集 外陰疾患を極める
企画者のことば
久須美 真紀
1
,
堤 治
1
Maki Kusumi
1
,
Osamu Tsutsumi
1
1医療法人財団順和会山王病院
発行日 2019年8月1日
Published Date 2019/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000992
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婦人科外来診療において,帯下異常や瘙痒はしばしば遭遇する主訴であり,日常的に対応する必要がある。日常診療であるがゆえに,大学病院や公立病院(大学関連病院)などの研修先ではその多くに触れずに研修を終えることもある。積極的に指導を受けることなく,研修を終えて,オフィス診療に携わるようになって初めてじっくり対峙する疾患も多い。皮膚科との境界領域であるが,外陰部に症状がある患者の多くは婦人科を受診すると考えられ,その初期対応は極めて重要で,婦人科必修知識と考える。粉瘤や疣贅,湿疹など通常の皮膚科診療として対応可能な疾患であり,難治例は紹介するなど共同して治療にあたる必要がある。瘙痒は患者のQOLに非常にかかわる疾患であり,非常にストレスになる。適切な治療により,早期解決が望まれる。非感染性の場合は,適切なステロイド薬の使用が必須である。
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