特集 女性医学Update
漢方
10.漢方の使い方
貝沼 茂三郞
1
M. Kainuma
1
1九州大学大学院医学研究院地域医療教育ユニット
pp.517-521
発行日 2019年5月1日
Published Date 2019/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000852
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漢方医学においては望聞問切の四診を通じて陰陽,虚実,気血水,六病位,五臓などの漢方独特の病態を把握していくが,四診のなかでは問診が重要であり,病態把握においては陰陽の考え方が最も重要である。女性の三大処方としては,桂枝茯苓丸,加味逍遥散,当帰芍薬散がある。桂枝茯苓丸:体力が中等度かそれ以上で,瘀血の諸症状があり,便秘傾向がない場合に用いる。加味逍遥散:体力が中等度以下で血管運動神経症状,精神症状や不定愁訴を訴える場合に用いられる。当帰芍薬散:体力が中等度以下で瘀血(血虚)と水毒に対する方剤である。
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