特集 骨盤臓器脱の治療法up to date
各論
8.LSC(腹腔鏡下仙骨腟固定術)
-―LSCは新しい標準術式となりうるか?―
明樂 重夫
1
,
市川 雅男
1
S. Akira
1
,
M. Ichikawa
1
1日本医科大学産婦人科
pp.169-176
発行日 2018年2月1日
Published Date 2018/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000340
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仙骨腟固定術は腟断端脱の修復術のゴールドスタンダードとして開発され,低侵襲なLSCとして発展してきた。腹腔鏡の深部到達能,拡大能は骨盤深部における運針や損傷部位の確実な補修を可能とし,腟断端のみならず子宮脱,膀胱瘤,直腸瘤も修復が可能な術式となった。わが国でも2016年に保険収載され,施行件数も飛躍的に増加している。このようにLSCは低侵襲で術後成績に優れ,合併症や再発も少ない手術であるといえるが,一方で手術時間が長く手技がやや困難である。したがって腹腔鏡の基本手技をしっかり研鑽し,適応と要約を遵守すれば,LSCは骨盤臓器脱に対する標準術式ということができよう。
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