特集 不妊と不育の新たな課題
11. 不妊治療の助成金制度
宇津宮 隆史
1
1セント・ルカ産婦人科(院長)
pp.1845-1854
発行日 2017年12月1日
Published Date 2017/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000259
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不妊治療には保険適用されていない部分が多く,不妊患者は不妊特有の悩みに加え,経済的にも悩みを持っている。世界的に先進国では少子高齢化を迎え,ほとんどが国を挙げて援助を行っている。われわれの不妊治療への保険適用運動に加え,各方面からの働きかけにより,日本でも2004 年から「特定不妊治療費助成事業」が開始された。その額は年間50 億円から始まり,今では300 億円を軽く超えているため,いくつかの制限がかけられている。また,助成額には各地方でかなりの差があり,その趣旨から考えても国を挙げての平等な援助が求められる。
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