特集 小児科医が診る泌尿器疾患アップデート――どう診断・治療するか? 予後はどうか?
1.包茎
本間 澄恵
1
1千葉県こども病院泌尿器科
pp.751-755
発行日 2025年8月1日
Published Date 2025/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003533
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発生学的にはもともと包皮と亀頭は癒着しており,新生児期に亀頭が露出できないことは正常である.小児期に治療すべき包茎は排尿障害や疼痛,感染の反復などの症状を呈する真性包茎であり,包皮と亀頭の癒着(真性包茎ではない)は基本的には治療すべきではない.また,治療方法についてはプレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステルなどの軟膏塗布を併用した包皮のストレッチ療法と,外科手術(包皮環状切除術,背面切開術,陰茎形成術など)が挙げられる.閉塞性乾燥性亀頭包皮炎や埋没陰茎に対しては前者のストレッチ療法は無効であることが多く,早めに外科手術を考慮すべきである.

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