特集 小児・思春期糖尿病アップデート――診断・治療から生活のサポートまで
Ⅰ 総論
1.小児・思春期糖尿病の定義・分類と疫学(総論)
浦上 達彦
1
1浦上小児内分泌・糖尿病クリニック
pp.5-9
発行日 2025年1月1日
Published Date 2025/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003323
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小児・思春期糖尿病は,1型糖尿病,2型糖尿病,その他の特定の機序,疾患によるもの,妊娠糖尿病に分類される.1型糖尿病は,主に膵島特異的な自己免疫機序により膵β細胞が破壊され,インスリン分泌が低下~欠乏することで発症する.2型糖尿病では,インスリン分泌低下を主体とするものと,インスリン抵抗性が主体で相対的にインスリン分泌低下を伴うものがある.全世界的に小児・思春期糖尿病の発症率が増加していると報告されているが,日本では近年の増加傾向を明らかにする報告はない.糖尿病を適切に診断し分類することは,その後の治療選択と血糖コントロール,予後に大きく寄与するため,これらに関する正しい知識をもたなければならない.
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