特集 日常診療で見落としたくない神経疾患
Ⅱ 新たな診断・治療が可能となった疾患
7.ドラベ症候群
菊池 健二郎
1
1埼玉県立小児医療センター神経科
キーワード:
てんかん重積状態
,
てんかん性発達性脳症
,
薬剤抵抗性てんかん
,
SCN1A遺伝子変異
,
sudden unexpected death in epilepsy(SUDEP)
Keyword:
てんかん重積状態
,
てんかん性発達性脳症
,
薬剤抵抗性てんかん
,
SCN1A遺伝子変異
,
sudden unexpected death in epilepsy(SUDEP)
pp.1006-1011
発行日 2023年10月1日
Published Date 2023/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002720
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ドラベ症候群は乳児期に発症する難治てんかんで,発達性てんかん性脳症の1つである.70~85%にSCN1A遺伝子変異が認められる.生後6か月前後に発症し,発症前までの精神運動発達は正常である.初発症状は,有熱時の両側性または片側性の間代発作が多く,てんかん重積状態や発作群発に至ることが多い.てんかん発作型は全般起始運動発作,ミオクロニー発作,非定型欠神発作など多彩である.治療はバルプロ酸,クロバザム,スチリペントール,フェンフルラミンがあり,避けるべき薬剤としてカルバマゼピン,ラモトリギン,フェニトイン,ガバペンチンが挙げられる.ほかのてんかんにくらべててんかんの突然死などによる死亡率が高い.
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