特集 一般小児科医のための小児てんかん診療ガイド
2.小児てんかんの診断のポイント
榎 日出夫
1
1川崎医科大学小児科
キーワード:
心因性非てんかん性発作
,
脳波・臨床症候群
,
remote symptomatic seizure
,
急性症候性発作
Keyword:
心因性非てんかん性発作
,
脳波・臨床症候群
,
remote symptomatic seizure
,
急性症候性発作
pp.952-957
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002274
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てんかんの診断は「問診」と「脳波」の両輪で成り立つ.問診は「発作前」「発作中」「発作後」の時系列に沿って聴取する.とくに「発作前」の情報は貴重である.「問診」による発作症状の詳細と「脳波」の所見を併せて診断を確定する.初回のけいれん発作では急性症候性発作の鑑別が必要となる.脳に障害を及ぼすようなイベント(脳挫傷など)の後,回復期に生じた発作はremote symptomatic seizureであり,てんかんを想定する.初回の発作でも将来の再発リスク因子を勘案すれば,てんかんの診断は可能である.ただし,初回発作における治療開始適応は限られているので,慎重に方針を定める必要がある.
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