特集 小児の鎮静
3.集中治療室での小児の鎮静
小泉 沢
1
1宮城県立こども病院集中治療科
キーワード:
鎮静スケール
,
鎮痛優先の鎮静
,
せん妄
,
離脱症候群
,
ABCDEFバンドル
Keyword:
鎮静スケール
,
鎮痛優先の鎮静
,
せん妄
,
離脱症候群
,
ABCDEFバンドル
pp.897-906
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001836
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集中治療における鎮静は不安緩和と快適性確保,安全管理,酸素消費量軽減,人工呼吸器同調性改善などの目的があり,必須の治療手段である.人工呼吸中の小児の鎮静は難しい.過少な鎮静は苦痛とストレス反応を惹起し危険行為の原因になる.過剰な鎮静は,人工呼吸日数の延長,ICU acquired weakness,せん妄,離脱症候群,集中治療後症候群との関連がある.適切な鎮静のためには目標鎮静深度を設定し,鎮静スケールによるモニタリングに基づき鎮静薬を調整する.鎮静関連有害事象の予防のためには過剰な鎮静を避けることが必要で,十分な鎮痛,人工呼吸器離脱評価,せん妄と離脱症候群の対策,早期離床の促進を含めた包括的な対応が望ましい.
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