診療
外用薬による接触皮膚炎
-―医原性の接触皮膚炎を見逃さない・発症させない
伊藤 明子
1
1ながたクリニック皮膚科
キーワード:
アレルギー性接触皮膚炎
,
外用薬
,
消毒薬
,
パッチテスト
Keyword:
アレルギー性接触皮膚炎
,
外用薬
,
消毒薬
,
パッチテスト
pp.397-404
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001694
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ステロイド外用薬,非ステロイド系消炎鎮痛外用薬,抗潰瘍薬や保湿剤,抗菌薬外用薬,消毒薬などの外用薬によるアレルギー性接触皮膚炎は,元来存在する皮膚炎や皮膚潰瘍と鑑別が難しい場合がある.接触皮膚炎を見逃すと医原性の皮膚炎や難治性皮膚潰瘍を続発する.原因成分は主成分とは限らない.市販の外用薬や医療機関で処方された外用薬に共通して使用される成分や,化粧品や外用薬に共通して使用される成分が接触皮膚炎の原因となる.フラジオマイシン硫酸塩やゲンタマイシン硫酸塩はステロイドに配合されて皮膚炎の治療に頻用されるが,接触皮膚炎の原因となり得るため,抗菌成分による治療が不要な皮膚炎に対し安易に使用するべきではない.
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