特集 プライマリ・ケアにおける0歳児の診療—よくある訴えと診療のコツ
Ⅰ “よくある訴え”からのアプローチ
1.哺乳・離乳食に関する訴え
瀬尾 智子
1
1緑の森こどもクリニック
キーワード:
母乳
,
離乳食
,
混合栄養
Keyword:
母乳
,
離乳食
,
混合栄養
pp.1183-1189
発行日 2020年8月1日
Published Date 2020/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001434
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哺乳や離乳食についての悩みを,まず小児科医に相談するという養育者は多くないかもしれない.しかし,哺乳や離乳食について困っていることはないかを,小児科医のほうから積極的に聞いてみると,いろいろな訴えが出てくる.小児科医が哺乳や離乳食の相談に乗ることは,育児支援としても,子どもの成長を保証するという点からも重要である.とくに,離乳食に関する相談は,鉄欠乏性貧血やビタミンD欠乏症予防の観点から,小児科医が積極的にかかわることが望ましい.また,養育者や子どもに発達の偏りがあって,哺乳や離乳食に困難を抱えていることがある.養育者の「たいへんさ」に共感し,多職種と協働してそれぞれの特性にあった個別の支援を提供することが必要である.
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