小児プライマリ・ケアにおけるオンライン診療の経験 -―現状と展望

オンライン診療とは，インターネット接続のうえビデオチャットを通じてリアルタイムで診療する方法である．これは医療の新しい基本手技である．この方法により通院負担の軽減，アドヒアランスの向上をきたし得る．また医療資源偏在など地域医療の問題を解決できる．さらに在宅での様子をみることにより，外来診療の代替以上の情報を得られる．オンライン診療による地域医療のネットワーク構築も試みられている．オンライン診療は患者志向・個別医療としての発展が期待される分野である．一方，保険収載の問題点も含めて，制度整備が必要である．本稿では，臨床現場から現状と課題を提案する．