特集 小児科領域のクリニカルパス
小児外科疾患
小坂 征太郎
1
,
越智 崇徳
1
,
岡和田 学
1
,
山高 篤行
1
1順天堂大学医学部小児外科・小児泌尿生殖器外科
キーワード:
小児外科
,
クリニカルパス
,
DPC
Keyword:
小児外科
,
クリニカルパス
,
DPC
pp.1335-1342
発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000200
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小児外科領域では疾患や病態の特異性から,クリニカルパスの導入は難しいと考えられてきた.しかし,DPC 制度の導入に伴い疾患ごとに定額点数が定められ,不要な検査・投薬・治療が見直され,効率的で計画的な診療が求められるようになり,徐々にクリニカルパスの必要性が高まった.疾患に応じて治療を標準化し,患児の病態,体格(体重)に対応したアルゴリズムを組み込むことで,クリニカルパスの適切な運用が実現化された.クリニカルパスの導入は,治療の標準化を進め,医療従事者が共通認識のもと安全で質の高い患者ケアを可能とした.さらに,治療の標準化は治療方針の“見える化”にもつながり,患児・家族に安心をもたらしたことで,共通認識のもとで患児・家族参加型の新たな医療組織の構築がなされた.
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