頭蓋縫合早期癒合症

頭蓋縫合早期癒合症は生まれつき頭蓋縫合が癒合してしまう病気である．本邦での正確な発生頻度は不明ですが，およそ10,000 生存出生中10〜16 といわれている．現在のところ，その有効な治療法は外科的手術以外になく，脳の発達を考慮すると治療は1 歳以下が望ましいとされている．そのため早期発見が重要であり，とくに保護者からの赤ちゃんの頭の形が気になるという声には耳を傾けるべきである．各頭蓋変形の特徴を解説しているが，本疾患の診断はその治療と同様に熟練を要する．本稿が日常診療において本疾患の早期発見早期治療の一助になれば幸いである．