アミロイドーシス

Amyloidosis

要旨：アミロイドーシスは，通常は可溶性である蛋白質が不溶性のアミロイド線維を形成し，細胞外に沈着して末梢神経や心臓，腎臓，消化管などに重度の機能障害を生じる致死性の難治性疾患群である。近年，ATTR（トランスサイレチン型）やAL（免疫グロブリン軽鎖型）アミロイドーシスの疾患修飾療法が臨床応用され，早期診断，早期治療がますます重要となっている。整形外科医が日常診療で遭遇する可能性のある手根管症候群，腰部脊柱管狭窄症などの整形外科領域の疾患の症状が，全身性アミロイドーシスの初発症状および部分症状として注目を集めている。診断には，生検よるアミロイドタイピングや画像診断などが用いられている。