整形外科 名人のknow-how
内側型変形性膝関節症に対するElmslie-Trillat法に類似した内側開大式脛骨粗面下骨切り術
小川 寛恭
1
,
中村 寛
1
Hiroyasu OGAWA
1
1岐阜大学医学部,整形外科
pp.1462-1467
発行日 2025年12月1日
Published Date 2025/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000003623
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Medial opening wedge distal tibial tubercle osteotomy(OWDTO)はmedial opening wedge high tibial osteotomy(OWHTO)の懸念点である膝蓋支帯の緊張,膝蓋大腿関節圧の上昇,膝蓋骨低位を解決する術式である。OWDTOはOWHTOと同等以上の短期~中期成績が報告されているが1)2),脛骨粗面部の骨切りに関連した合併症には十分に注意を払う必要がある。われわれの行っているElmslie-Trillat procedure like OWDTO(ET-like OWDTO)は荷重強度が高く3),腸脛靱帯を含む外側膝蓋支帯による骨切り部安定化作用により,骨折や偽関節などの重篤な合併症を回避することが可能で,荷重制限や可動域制限は必要なく早期社会復帰可能である。本稿では,ET-like OWDTOの理論と手術手技について詳述する。

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