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特集 リハビリテーション医学・医療update
上肢リハビリテーションロボットの適応・限界と臨床効果
Robotics for upper extremity rehabilitation
補永 薫
1
Kaoru HONAGA
1
1順天堂大学医学部附属順天堂医院,リハビリテーション科
キーワード:
Robotics
,
Exoskeletal type
,
End-effector type
Keyword:
Robotics
,
Exoskeletal type
,
End-effector type
pp.1161-1167
発行日 2025年9月1日
Published Date 2025/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000003535
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要旨:上肢リハビリテーションロボットは,神経障害や筋骨格系の障害によって運動機能が低下した患者の上肢機能の回復を補助・促進する機器である。主な目的は,反復訓練による神経可塑性の促進,協調性の改善,訓練意欲の向上,客観的評価の提供である。多くのリハビリテーションロボットではパラメータの設定により訓練の難易度を調節することが容易であり,患者の障害状況に応じた難易度の反復訓練を可能にするため,運動学習に必要な課題の難易度調整と反復訓練を両立させる。改善した上肢機能を生活動作や物品操作といった複合動作に汎化するためには,実動作訓練を並行して行っていく必要があり,従来のリハビリテーション治療を補完することが可能となる。今後さらなるエビデンスの蓄積が必要であるが,ロボットリハビリテーション治療は,人工知能(AI)技術や仮想現実(VR)技術との親和性も高く,今後の発展が期待される分野である。

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