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特集 脊椎関節炎の診断と治療update
乾癬性関節炎update―皮膚科医の立場から―
Psoriatic arthritis update;from the viewpoint of dermatologists
渡邉 玲
1
Rei WATANABE
1
1順天堂大学,皮膚科
キーワード:
Psoriatic arthritis
,
Psoriasis vulgaris
,
Arthritis risk factor
Keyword:
Psoriatic arthritis
,
Psoriasis vulgaris
,
Arthritis risk factor
pp.1337-1341
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000003159
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要旨:乾癬性関節炎は,乾癬患者の15~20%でみられると考えられている。皮膚症状が関節症状に先行することから,関節症状の早期発見・早期治療介入において皮膚科医が果たすべき役割は大きい。一方で,関節症状が先行する場合は,関節症状が乾癬によるものであることの証明が困難である。整形外科・リウマチ医,皮膚科医とも,乾癬性関節炎が疑わしい症例について速やかに連携をとり,早期診断・早期治療介入に結びつけることが,乾癬性関節炎の予後改善に重要である。皮膚症状の観点からは,被髪頭部,殿部,爪の症状など,乾癬性関節炎のリスク因子が報告されており,それらの症状に留意した経過の慎重な確認が有用であろう。また,治療に際しても,乾癬全般にあてはまるように,併存症の治療のほか,食事,運動,禁煙など生活習慣への介入が乾癬性関節炎の治療効果に影響する。多岐にわたる診療連携による包括的治療の重要性を再認識されたい。
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