特集 上位頚椎疾患・外傷の病態と治療
扉
石井 賢
pp.1096-1096
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002245
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今日の脊椎脊髄外科領域は著しく発展し,特に本邦は頚椎疾患と外傷の病態・診断・治療のいずれにおいても歴史的にみて国際的に多大な貢献をしてきた。その背景には,アジア人に頚部脊柱管狭窄症や後縦靱帯骨化症が多いこと,リウマチ性脊椎炎や透析性(破壊性)脊椎炎の研究が進んでいたこと,CTなどの画像診断機器が多いこと,脊椎外科医師の創造力が豊かで,かつ診断能力やスキルが高いことなどが考えられる。頚椎椎弓形成術の開発,頚椎椎弓根スクリューの開発,後縦靱帯骨化症に対する治療戦略の確立や遺伝子探索などは,代表的な輝かしい功績である。一方,医療の発展と時代の流れと共に,疾患の種類や治療法も著しく変化している。
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