Japanese
English
特集 半月板—Save the Meniscus
Ⅵ.縫合困難例に対する治療
若年者の外側半月板損傷膝に対する腱移植術
Tendon transplantation for lateral meniscus injured knee in young people
堀部 秀二
1
,
塩崎 嘉樹
2
,
井内 良
2
,
金本 隆司
3
,
内田 良平
4
,
田中 美成
5
Shuji HORIBE
1
,
Yoshiki SHIOZAKI
2
,
Takashi KANAMOTO
3
,
Ryohei UCHIDA
4
,
Yoshinari TANAKA
5
1大阪府立大学,総合リハビリテーション学研究科
2正風病院,整形外科
3大阪大学大学院医学系研究科,健康スポーツ科学講座
4行岡病院,整形外科
5大阪労災病院,スポーツ整形外科
キーワード:
Lateral meniscus injury
,
Tendon transplantation
,
Semitendinosus tendon
Keyword:
Lateral meniscus injury
,
Tendon transplantation
,
Semitendinosus tendon
pp.685-692
発行日 2020年4月30日
Published Date 2020/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001289
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要旨:若年者の外側半月板切除後の成績は内側と比較して不良であるため,新しい術式や治癒促進法など縫合法の工夫の報告に伴い,縫合術の適応は拡大する傾向にある。しかしながら,症状を有する半月板機能不全膝も少なくなく,われわれは1998年以降自家半腱様筋腱を使用した腱移植術を症例を選んで試みてきた。関節症変化が少ない症例では,術後臨床症状は長期にわたり良好で,Rosenberg撮影像では外側関節裂隙の狭小化が経時的に進行するものの,立位正面像では狭小化は軽度で進行も少なかった。若年者の外側半月板損傷膝に対してはできるだけ保存治療も含め温存することを心がけた上で,① (亜)全摘手術にならざるをえない症例に対しては切除と同時に,② 疼痛などの症状を有する切除後症例に対しては関節症の変化が少ないものに限り半腱様筋腱を関節内に移植しており,同種半月板移植術を実施しにくいわが国では有用な方法である。
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