医療史回り舞台
日本泳法と武士の “残心” の心得
篠田 達明
1
Tatsuaki SHINODA
1
1愛知県心身障害者コロニー名誉総長
pp.1274-1274
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001033
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NHK大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺』第2部は“日本近代水泳の父”と呼ばれた田畑政治(1898〜1984)が主人公である。田畑は東京帝大を卒業して新聞記者となり,かたわら出身地の浜松で武術伝来の日本泳法を指導した。顔を水中につけずに「抜き手」や「横泳ぎ」で前へ進み,スピードよりも粘り強く長時間泳ぐのが主眼である。1920年のアントワープ五輪では日本泳法の選手が出場したが惨敗に終わった。負けず嫌いの田畑は洋式泳法へと転換を図り,24年には日本水泳連盟を創設させた。
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