Japanese
English
論究
全手根骨と全中手骨を関心領域とした骨密度の検討
Bone mineral density measurement of whole carpal and metacarpal bones
佐々木 正造
1
,
長田 徹志
1
,
小和瀬 智子
1
Shozo SASAKI
1
1汐田総合病院,整形外科
キーワード:
Hand BMD
,
Dual energy X-ray absorptiometry
,
Carpal and metacarpal bones
Keyword:
Hand BMD
,
Dual energy X-ray absorptiometry
,
Carpal and metacarpal bones
pp.237-244
発行日 2018年2月1日
Published Date 2018/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000354
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:骨密度測定は二重エネルギーX線吸収測定法(DXA法)による躯幹骨の測定が望ましいとされる一方で,広いスペースを必要としない末梢骨の測定も広く実施されている。筆者らは末梢骨の中で海綿骨比率の豊富さに着目し,全手根骨+全中手骨を関心領域としたDXA法による骨密度測定(hand BMD)を導入した。本法の適用目的として,外傷後骨萎縮の定量的評価,腰椎と大腿骨近位部(total hip)のBMD値に著しい乖離がみられる場合の診断補助,関節リウマチの進行度評価などが想定される。今回は主に原発性骨粗鬆症診断におけるhand BMDの有用性を腰椎とhipの乖離度に着目して検討した。その結果,腰椎とtotal hip間に乖離がみられる場合,hand BMDは低かった方のBMD値に近似することが判明し,全身性骨粗鬆症の診断精度を高める一助となる可能性が示唆された。
Copyright © 2018, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.