特集 理想的な「入学前学習」を求めて
扉
pp.1103
発行日 2014年12月25日
Published Date 2014/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200047
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
「入学前学習」は,本来しなくても済むことが理想的でしょう。学習のための準備はカリキュラムにもないですし,本来の業務から外れているかもしれません。在学生の教育に専念したい,というのが忙しい先生方の本音かと思います。しかし,現実問題として,専門学校、大学問わず,入学生の多様化などの影響で,勉強するための学力が足りていない,モチベーションが低い,机に座る習慣がない,という声があがっています。
そのような状況を受け,「入学前学習」の検討が進んでいます。ただもちろん入学前に何もかもを教えることはできませんし,取捨選択や手間が必要です。入学前の学生に何を学んでほしいか,どうなってほしいか,限られた時間と労力のなかで,学校としてどのようにかかわることができるのか。これらには明確な正解やルールがなく,学校それぞれで考えるしかありません。しかしこの試行錯誤こそ,理想的な学生像,理想的な教育像を考えることにつながるはず。
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.