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肺結節は胸部CT画像の中で最も遭遇頻度の高い病変かもしれない。肺結節のCT診断は形態や局在,内部性状(CT値)の組み合わせで行うことが一般的だが,様々な疾患で画像所見のオーバーラップがあるため,1度のCT検査のみでは鑑別診断の絞り込みが難しい場合があり,その場合の多くで経過観察が選択される。数カ月のインターバルで再度CTを行い,病変が明らかに縮小している場合は炎症性病変が縮小したものとみなされ,その後は診断について深く検討されなくなることが多い。病変に急速な増大がみられた場合は治療を前提とした正確な診断が必要となり,なんらかの手段による組織診が検討される場合が多く,この場合の画像診断の役割は結節の鑑別診断よりも,病変の進展範囲の評価や他の併発疾患の確認などが求められる傾向が高くなる。したがって,結節の画像診断において最も苦慮するのは数カ月の経過観察をしたにもかかわらず経時的変化が乏しい場合である。本稿では数カ月の経過観察で経時的変化が乏しい結節性病変について,① すりガラス結節,② 部分充実型結節(すりガラス吸収値を伴う充実性結節),③ 充実性結節,のパターンに分けて症例を提示し,それぞれのパターンで決め手となった画像・所見と鑑別診断について概説する。
CT findings of lung nodules may be nonspecific and several months of follow-up may be selected for evaluation purposes. Diagnosis may be difficult when follow-up shows little change over time. In this article, I classify lung nodules with little change over time according to its internal structure(attenuation), present cases, and explain the diagnostic process.
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