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画像診断はピタッと当たることもあれば大きく外してしまうこともある。経過で新たに判明する検査所見や病歴,既往,順次に施行されていく画像検査の経過をふまえて修正を加えながら正しい診断に行き着く,あるいは仮説演繹法的に診断を証明していくのが正攻法である。後方視的にみると簡単にみえても,そのときは大いに悩み,そして間違えるということはよくある。診断に迷うときには自分の知識や教科書,文献,google検索を駆使し,他の先生とも相談してその時点で持ち合わせる最大限度の力をつぎ込んで挑むわけだが,一般的に診断が難しいときというのは教科書的な知識だけでは説明が難しいケースが多い。もちろん,迷うような症例は初回から鑑別を絞る必要はなく,advanced imagingや核医学検査,フォローアップ撮像などを追加してもらえばよいのだが,初回からなるべく順位づけはしておきたい。そういうときに参考になるのが,研究会や希少な症例から得た知見や必死に文献検索することで,まだそこまで広くは知られていない知見や経験則から同じような症例や報告がないかということが参考になることも多い。よって本稿では一般的な教科書的事項や典型例ではなく,筆者自身が初見の視覚的評価で診断に有用と思った“こういう報告がある”や“まだ報告はないけど有用では”と思う所見を,自分が経験した症例を通して紹介したい。
In this case series, we present five cases of intracranial contrast-enhanced lesions with malignant lymphoma, glioblastoma, and infection as differential diagnoses, and describe the findings that were useful for diagnosis in each case. Findings that were reported to be atypical in the past but have recently been found to be characteristic, and findings that have not yet been reported but may be useful are described based on literature review and experience.
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