特集 困難症例に対する消化器内視鏡外科手術(食道・胃)
解剖学的変異を伴う胃癌症例に対する内視鏡外科手術
和田 剛幸
1
,
吉川 貴己
1
1国立がん研究センター中央病院胃外科
キーワード:
胃癌
,
解剖学的変異
,
内視鏡外科手術
Keyword:
胃癌
,
解剖学的変異
,
内視鏡外科手術
pp.1795-1802
発行日 2025年11月15日
Published Date 2025/11/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000004711
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本稿の表題でもある「解剖学的変異を伴う胃癌症例に対する内視鏡外科手術」において,最も注目すべき解剖学的要素は血管走行の変異である。胃癌手術におけるリンパ節郭清の重要性は広く認識されているが,リンパ節は主として血管沿いに分布することから,精緻な郭清を達成するためには,術前の詳細な血管解剖の把握が不可欠である。術中の出血は,手術侵襲の観点からだけでなく,出血による術野の視認性低下を防ぐ観点からも極力回避すべきである。そのため,術前CTを用いた血管解剖のシミュレーションを行うことが望ましい。

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