特集 縫合不全をなくす—漏れ・狭窄を防ぐ消化管吻合の工夫
Ⅰ.食道・胃外科 2)食道胃管吻合におけるCircular Stapler吻合
野間 和広
1
,
田辺 俊介
1
,
藤原 俊義
1
1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科消化器外科学
キーワード:
胃管再建
,
Circular Stapler
,
縫合不全
Keyword:
胃管再建
,
Circular Stapler
,
縫合不全
pp.13-18
発行日 2025年1月15日
Published Date 2025/1/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000004223
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食道癌手術における術後合併症は他の癌腫の手術に比べて発生頻度が高い。とくに術後早期に発症する肺炎,反回神経麻痺,縫合不全は主要な合併症であり,その経過によっては短期予後のみならず長期のQOL(quality of life)にも大きな影響を与え得る。そのなかでも縫合不全や吻合部狭窄などの食道再建に関する合併症は手術手技の向上や手術機器の進歩がみられているが,その発生頻度は決して低くはない。2015~2017年のNCD(National Clinical Database)登録症例において,食道外科専門医認定施設での縫合不全は12.9%と依然として高い発生頻度であり1),これを改善させることは非常に重要な課題である。
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