手術手技
吻合部狭窄を起こさないcircular stapler食道胃管吻合法(non-tensioning法)
白石 治
1
,
平木 洋子
1
,
百瀬 洸太
1
,
加藤 寛章
1
,
新海 政幸
1
,
安田 卓司
1
1近畿大学医学部外科
キーワード:
食道胃管吻合
,
狭窄
,
circular stapler
Keyword:
食道胃管吻合
,
狭窄
,
circular stapler
pp.273-280
発行日 2023年2月15日
Published Date 2023/2/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000003166
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
食道癌は頸・胸・腹部の広い範囲の切除を要し,再建には消化管を腹部から頸部まで挙上して吻合するという,患者にとっては大きな侵襲がかかる手術であり,外科医にとっても長時間の高い集中力を要する難しい手術である。なかでも食道癌切除後の吻合法については,これまで多くの報告がなされてきた。縫合不全と吻合部狭窄の回避が主なテーマであり,手縫い吻合法,circular stapler法,linear stapler法が比較,検討されてきた1,2)。報告によりその発生頻度は違うが,おおむね,手法による縫合不全率に差はなく,手縫い吻合法は時間がかかり医師の技量の影響がある,circular stapler法は短時間でできるものの狭窄が多い,Collard法などのlinear stapler法は狭窄が少ないが長く頸部食道を残せない例では適応できない。結果的に理想の手法は確立されておらず,各施設にゆだねられているのが現状である。
Copyright © 2023, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.