特集 必携 消化器・一般外科医のための外科解剖アトラス
Ⅰ 食道・胃 1 食道癌頸部リンパ節郭清に必要な局所解剖
武野 慎祐
1
,
河野 文彰
1
,
田代 耕盛
1
,
池ノ上 実
1
,
七島 篤志
2
,
井手 慎介
3
1宮崎大学医学部外科学講座消化管・内分泌・小児外科
2宮崎大学医学部外科学講座肝胆膵外科
3宮崎大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座
キーワード:
食道癌
,
頸部リンパ節郭清
,
局所解剖
Keyword:
食道癌
,
頸部リンパ節郭清
,
局所解剖
pp.395-402
発行日 2024年3月31日
Published Date 2024/3/31
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000003793
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2022年に改訂された『食道癌取扱い規約(第12版)』において,No.104鎖骨上窩リンパ節は胸部食道癌症例ではM1aに分類されることとなった1, 2)。No.102リンパ節群に関しても,胸部食道癌症例ではM1bに分類となり,頸部食道癌症例ではNo.102upはM1bリンパ節群へと変更がなされた。同様に『食道癌診療ガイドライン(第5版)』において,「CQ21:胸部食道癌根治術において予防的に頸部リンパ節郭清を行うことを推奨するか?」に対し,第4版の「胸部上中部食道癌に対しては頸部リンパ節郭清を行うことを強く推奨する」という記載から,第5版では「胸部上中部食道癌に対しては予防的に頸部リンパ節郭清を行うことを弱く推奨する」と変更がなされた3, 4)。しかし,頸部食道癌において頸部リンパ節群は当然のことながら郭清すべき領域であり,その解剖の理解は重要であることに変わりはないと考える。
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