特集 上部消化管手術におけるトラブルシューティング─困難症例・偶発症への対策
胃癌腹膜播種症例における化学療法後のconversion surgery
木下 淳
1
,
伏田 幸夫
1
1金沢大学医薬保健学域医学系胃腸外科学
キーワード:
胃癌
,
腹膜播種
,
conversion surgery
Keyword:
胃癌
,
腹膜播種
,
conversion surgery
pp.1195-1203
発行日 2021年6月15日
Published Date 2021/6/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002299
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遠隔転移を伴うstageⅣ胃癌に対しては,手術による根治は困難であるため,生存期間の延長を目的とした化学療法が標準治療として推奨されている。近年の新規薬剤の開発や免疫チェックポイント阻害剤の登場により,胃癌化学療法の治療成績は向上し,当初は根治切除不能と判断された腫瘍においても,化学療法の奏効によって遠隔転移巣が消失,または制御され根治切除(R0手術)が可能となる症例が散見されるようになってきた。このような治療戦略は大腸癌肝転移などに対する治療法に準じてconversion surgeryと称されている。
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