手術症例報告
胸腔鏡・腹腔鏡併用手術(MALTA)を施行した特発性食道破裂の2症例
関谷 翔
1
,
海老原 裕磨
1
,
七戸 俊明
1
,
平野 聡
1
1北海道大学消化器外科学教室Ⅱ
キーワード:
胸腔鏡
,
腹腔鏡
,
特発性食道破裂
Keyword:
胸腔鏡
,
腹腔鏡
,
特発性食道破裂
pp.91-96
発行日 2020年1月15日
Published Date 2020/1/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001514
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特発性食道破裂は1724年にオランダのBoerhaaveによって初めて報告され,Boerhaave症候群としても知られている1)。発症はまれであるものの,その死亡率は15~30%と非常に高く,早期の治療介入を要する疾患である2,3)。従来,その治療法として,開胸による食道破裂部の縫合および縦隔や胸腔の洗浄ドレナージ術が行われてきたが,近年では胸腔鏡や腹腔鏡を用いた低侵襲治療の報告が増加している4-6)。われわれはこれまでに食道胃接合部癌に対する胸腔鏡・腹腔鏡併用手術(minimally-invasive abdominal and left thoracic approach;MALTA)の有用性を報告しており7),同手法を用いて治療した特発性食道破裂2症例を経験したため,その手術方法と短期成績について報告する。
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