特集 消化器外科 ロボット支援手術の実際
ロボット支援腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術の導入と初期成績
尾崎 貴洋
1
,
峯田 章
2
,
五十嵐 一晴
1
,
田中 求
3
,
豊田 真之
1
,
若林 剛
1
1上尾中央総合病院外科/肝胆膵疾患先進治療センター
2千葉愛友会記念病院外科
3上尾中央総合病院外科
キーワード:
ロボット支援腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術
,
合併症
,
膵液漏
Keyword:
ロボット支援腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術
,
合併症
,
膵液漏
pp.1627-1635
発行日 2018年10月15日
Published Date 2018/10/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000000888
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腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術は1990年代に初めて報告され1),徐々に報告件数も増えてきているが,いまだ限られた施設でしか行われていない2)。腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術では,拡大視効果によって精緻な手術が可能となり,手術スタッフで術野を共有できる点がメリットであるが,動作制限下での膵空腸吻合の技術習得にはかなりの労力が必要である。しかし,その手術成績は,開腹手術と比較して術中出血量の軽減,術後在院日数の短縮が得られ,長期成績には差がないとする報告が多い3-6)。わが国では2016年4月に腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術が保険収載されたが,適用はリンパ節郭清を伴わないものとされ,施設基準も厳格で年間50例以上の膵切除を行っている施設に限定されている。
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