今月の主題 急性心筋梗塞Q&A
発生機序と病態をめぐって
plaque ruptureはなぜ生ずるか
上田 真喜子
1
,
谷 知子
2
1大阪市立大学医学部第1病理
2大阪市立大学医学部第1内科
pp.1466-1467
発行日 1995年8月10日
Published Date 1995/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903773
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ポイント
●プラークの組織性状は多様であるが,そのうち,多量脂質蓄積巣を有し,線維性キャップの極めて薄いプラークがlipid-rich plaqueである.
●不安定狭心症や急性心筋梗塞症例の責任冠動脈のculprit lesionでは,lipid-rich plaqueの破裂に伴う内腔の血栓形成が高頻度に認められる.
●lipid-rich plaqueの破裂には,血行動態の変化,交感神経の活性亢進,血圧の急激な変化,狭窄部のズリ応力の増加,動脈攣縮などの要因が関与すると言われている.最近ではマクロファージが産生する蛋白分解酵素による線維性キャップの脆弱化とplaqueruptureとの関連性も注目されている.
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