Japanese
English
特集 ウイルス感染症
HIV感染者に生じたPruritic Papular Eruptionの1例
Pruritic papular eruption in a HIV-infected patient
山本 容子
1
,
原田 和俊
1
,
入澤 亮吉
1,2
Yoko YAMAMOTO
1
,
Kazutoshi HARADA
1
,
Ryokichi IRISAWA
1,2
1東京医科大学,皮膚科学分野(主任:原田和俊教授)
2ワタナベ皮膚科,東京都新宿区
キーワード:
pruritic papular eruption
,
好酸球性膿疱性毛包炎
,
HIV感染
,
CD4陽性リンパ球
,
瘙痒
Keyword:
pruritic papular eruption
,
好酸球性膿疱性毛包炎
,
HIV感染
,
CD4陽性リンパ球
,
瘙痒
pp.163-166
発行日 2024年2月1日
Published Date 2024/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004402
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39歳,男性。初診6カ月前に出現した体幹・四肢の強い瘙痒を伴う皮疹を主訴に来院した。抗ヒスタミン薬内服,ステロイド外用にて改善が乏しかった。初診時,体幹・四肢に紅色丘疹が散在しており強い瘙痒を訴えていた。血液検査でヒト免疫不全ウイルス(HIV)抗体陽性であり,皮膚生検の結果とあわせHIV感染症に伴うpruritic papular eruptionと診断した。Antiretroviral therapy療法が開始されCD4陽性リンパ球数が増加するとともに瘙痒,皮疹は改善した。Pruritic papular eruptionはHIV感染の早期に認められる疾患であり,HIVが判明していない時期に皮膚科を受診する可能性がある。難治性の紅色丘疹を呈する症例を診察した際にはpruritic papular eruptionの可能性を考慮した精査が必要と考えた。
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