Japanese
English
症例
犬疥癬の1例
Canine scabies
高橋 拓矢
1
,
芳賀 貴裕
1
Takuya TAKAHASHI
1
,
Takahiro HAGA
1
1気仙沼市立病院,皮膚科(主任:芳賀貴裕科長)
キーワード:
動物疥癬
,
犬疥癬
,
ヒト
,
post-scabetic nodules
Keyword:
動物疥癬
,
犬疥癬
,
ヒト
,
post-scabetic nodules
pp.677-680
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003916
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55歳,女性。ドッグサロンの職員で,犬疥癬に罹患したイヌを素手でシャンプーした。1週間後に,腹部に痒みが出現し,症状が持続するため当科を受診した。初診時,腹部と両大腿に紅色丘疹が散在し,臍周囲に疥癬トンネルを認めた。同部の直接鏡検で虫体と虫卵を認めた。病歴を踏まえて,犬疥癬と診断した。クロタミトンクリームの外用で1カ月後に治癒した。犬疥癬は,直接鏡検では疥癬との鑑別はできず,罹患動物との接触歴や職歴,臨床症状が重要である。治療はステロイドの外用が有効とされているが,自験例では虫体および虫卵が検出されたため,避けるべき症例であったと考える。腹部の紅色丘疹は病理組織学的にpost-scabetic nodulesと同様の所見であった。
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