Japanese
English
症例
皮膚症状を契機に大腸癌と診断された丘疹紅皮症(太藤)の1例
Papuloerythroderma of Ofuji leading to a diagnosis of colon cancer
平岡 美樹子
1
,
沼尻 宏子
1
,
今門 純久
1
Mikiko HIRAOKA
1
,
Hiroko NUMAJIRI
1
,
Sumihisa IMAKADO
1
1日本赤十字社医療センター,皮膚科(主任:今門純久部長)
キーワード:
丘疹紅皮症
,
太藤病
,
大腸癌
,
腫瘍随伴性
,
腫瘍免疫
Keyword:
丘疹紅皮症
,
太藤病
,
大腸癌
,
腫瘍随伴性
,
腫瘍免疫
pp.205-210
発行日 2021年2月1日
Published Date 2021/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002394
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65歳,男性。1カ月前より強い瘙痒を伴う丘疹が出現した。近医で多形慢性痒疹と診断されステロイド内服と外用,紫外線照射をされたが改善なく,採血検査でHb 7.3g/dlと貧血を認めた。初診時,略全身にびまん性の褐色局面を認め,腰部では敷石状に褐色丘疹が集簇,腹部ではdeck-chair signを認めた。病理組織検査で真皮上層に浮腫と血管周囲性のリンパ球および好酸球の浸潤がみられた。精査にて大腸癌stage Ⅳと判明し,腫瘍随伴性の丘疹紅皮症(太藤)と診断した。大腸癌切除後皮疹は改善した。これまで本疾患において腫瘍の切除により皮疹が改善した症例は自験例以外にも報告されており,悪性腫瘍と本疾患の発症には何らかの関連があると考えられる。
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