特集 美しく老いるために―高齢化に備える皮膚科診療
第Ⅱ章 高齢者診療で遭遇する皮膚疾患
2 光老化
-【COLUMN 7】老人性疣贅の治療
川端 康浩
1
Yasuhiro KAWABATA
1
1川端皮膚科クリニック
キーワード:
老人性疣贅
,
光老化
,
液体窒素
,
炭酸ガスレーザー
,
ヨクイニン®
Keyword:
老人性疣贅
,
光老化
,
液体窒素
,
炭酸ガスレーザー
,
ヨクイニン®
pp.926-927
発行日 2018年5月31日
Published Date 2018/5/31
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000782
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- 文献概要
別名:脂漏性角化症。長期間にわたる光刺激(紫外線曝露)が発症に深く関与し,代表的な「光老化」疾患のひとつとされている。通常中年期以降に出現し,徐々に増数する。生毛部に生じ,頭部,顔面,体幹に好発する(図1)。色調はさまざまで,茶褐色~黒褐色のものが多いが,淡褐色,常色のものもある。大きさも胡桃大ほどに増大するものから帽針頭大程度のものまで,隆起度もドーム状に隆起するものから,ほとんど盛り上がらない発疹性のものまで,かなりのバリエーションに富む。境界は明瞭で,表面は乳頭状,顆粒状を呈する。ときに痒みを伴うことがある。まれに,内蔵悪性腫瘍(特に消化器癌)を伴って,発疹性に短期間に増数・拡大することがあり,これをLeser-Trélat徴候とよぶ。この場合痒みを伴うことが多い(内臓病変と関連する皮膚病変,1007~1012ページを参照)。
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