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ぶどう膜炎は網膜・脈絡膜・網膜色素上皮(retinal pigment epithelium:RPE)に多様な炎症性変化をもたらし,視機能の可逆的低下から不可逆的な萎縮や瘢痕化まで幅広い転帰を取り得る。網膜色素上皮の炎症を呈する疾患として,1972年にKrillによって最初に記述された急性網膜色素上皮炎(acute retinal pigment epitheliitis:ARPE,Krill病)が挙げられる。しかし,光干渉断層計(optical coherence tomography:OCT)を含めたマルチモーダルイメージングに基づいてこのARPEについて再評価を行った最近の研究によると,ARPEは従来の定義に合致する「純粋な疾患単位」としては極めてまれであり,そのほとんどは多発消失性白点症候群(multiple evanescent white dot syndrome:MEWDS)や急性後部多発性斑状色素上皮症(acute posterior mutifocal placoid pigment epitheliopathy:APMPPE)などの白点症候群や光障害などの既知疾患に分類できたとされる1)。ここ数十年でOCTの登場などの画像技術の発展に伴い,病態理解は大幅に進んでいる。本稿では,白点症候群,とりわけMEWDSやAPMPPE,さらに多巣性脈絡膜炎(multifocal choroiditis:MFC)/点状脈絡膜内層症(punctate inner choroidopathy:PIC)を網羅し,また感染症に伴うRPEの変化に注目し,OCT angiography(OCTA)や蛍光眼底造影などを含むマルチモーダルイメージングとの統合について論じる。

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