特集 AIによる眼科画像研究の最前線と臨床応用
5 OCTAとFA
平野 隆雄
1
1信州大学眼科学教室
キーワード:
人工知能
,
深層学習
,
OCT
,
OCTA
,
FA
Keyword:
人工知能
,
深層学習
,
OCT
,
OCTA
,
FA
pp.1589-1594
発行日 2024年12月5日
Published Date 2024/12/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000003976
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近年,人工知能(artificial intelligence:AI)は,ビッグデータの集積・深層学習(deep learning)の登場もあり,多くの分野で急速に拡大し,医療分野にも大きな変化をもたらしつつある。なかでも,日常診療で眼底写真・光干渉断層計(optical coherence tomography:OCT)・光干渉断層血管撮影(OCT angiography:OCTA)・フルオレセイン蛍光眼底造影(fluorescein angiography:FA)といった画像検査を多用する眼科はAIとの親和性が高く,さまざまな場面でAIの実装化が進んでいる。2018年には米国食品医薬品局(FDA)がTOPCON社の眼底カメラNW400で撮影した眼底写真から糖尿病網膜症のスクリーニングが可能なDigital Diagnostics社のAI検査機器IDx-DRを承認した1)。IDx-DRは医療分野全体としても初めてFDAに承認されたAI検査機器であり話題となった。その後は糖尿病網膜症以外にも緑内障や加齢黄斑変性などさまざまな疾患を眼底写真からAIで診断するシステムが登場している。さらに,眼科分野では診断だけではなく,より精細な画像取得のためにもAI技術が用いられている。本稿ではOCT,OCTA,FAを中心にAIによる画像研究の最前線と臨床応用について解説する。
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