特集 超高齢化社会における緑内障マネージメント
2 加齢変化と視野,運転
結城 賢弥
1
1名古屋大学医学部眼科学教室
キーワード:
緑内障
,
高齢化
,
視野
,
運転
,
交通事故
,
運転免許
Keyword:
緑内障
,
高齢化
,
視野
,
運転
,
交通事故
,
運転免許
pp.227-234
発行日 2023年3月5日
Published Date 2023/3/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000003053
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本邦における不慮の事故死者数は2019年の人口動態調査によると転倒・転落が9,580名,窒息が8,095名,溺死が7,690名で交通事故死は4,279名であり,交通事故死は不慮の事故死原因の第4位となっている(図1)。交通事故は車がなければ生じない,いわゆるpreventable death,予防可能な死であり,その対策は社会的に極めて重要である。実際,シートベルトの普及,飲酒運転に対する罰則の強化,車の安全運転機能の増加,若年運転者の減少などで,交通事故死は最多を記録した1970年の1万6,765人から減少傾向であり,2021年は統計史上最少の2,636名となった。年に1割近い減少を続けており,2030年頃には火災や中毒よりも死者数が少なくなると予想されるが,いまだ年間2,000名以上の方が亡くなっていることも事実である。
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