特集 眼疾患のガイドラインと診療指針解説とアップデート
10 屈折矯正手術のガイドライン(第7版)
神谷 和孝
1
1北里大学医療衛生学部視覚生理学
pp.1289-1293
発行日 2022年12月23日
Published Date 2022/12/23
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000002941
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有水晶体眼内レンズは,その固定位置の違いから前房型(隅角支持型,虹彩支持型)と後房型(毛様溝固定型)に分類される。2015年の日本白内障屈折矯正手術学会による全国調査では,後房型有水晶体眼内レンズのシェアが既に96%となっており,ほぼ後房型に移行している1)~3)。2010年に厚生労働省より認可を受け,レーシックに比較して,高い安全性・有効性だけでなく,術後視機能や患者満足度の優位性が報告されている4)。従来は術後白内障の発症リスクや術前レーザー虹彩切除が必要であったが,中心孔を有する有水晶体眼内レンズ(Hole ICL, KS-AquaPORTⓇ:STAAR Surgical社)が導入され,現在の市場を牽引している。本稿では,9年ぶりとなった屈折矯正手術ガイドライン改訂5)6)の概要とその経緯について,先行研究の内容とともに解説する7)8)。
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