Ⅳ.ぶどう膜
2.急性前部ぶどう膜炎
武田 彩佳
1
,
堀 純子
1
1日本医科大学多摩永山病院眼科
キーワード:
虹彩毛様体炎
,
前房蓄膿
,
線維素性
,
虹彩後癒着
,
HLA-B27
,
強直性脊椎炎
Keyword:
虹彩毛様体炎
,
前房蓄膿
,
線維素性
,
虹彩後癒着
,
HLA-B27
,
強直性脊椎炎
pp.1140-1143
発行日 2020年10月30日
Published Date 2020/10/30
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001869
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急性前部ぶどう膜炎は,片眼性の充血,羞明,眼痛,視力低下が突然発症する虹彩毛様体炎である。ステロイド治療が有効で,視力予後は良いが,感染性眼内炎との鑑別が重要である。臨床像の特徴は,片眼性の非肉芽腫性で線維素性の虹彩毛様体炎であり,前房蓄膿,フィブリン析出,虹彩後癒着,高眼圧を伴う。救急診療では,まず感染性眼内炎を鑑別し除外したら,眼局所のステロイド投与,散瞳薬による瞳孔管理および眼圧降下薬の投与を行う。1か月前後で消炎することが多いが,同一眼や僚眼への再発を認めることは多い。救急診療の後日に,強直性脊椎炎(HLA-B27陽性),炎症性腸疾患,乾癬の随伴の検索も必要である。
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