特集 斜視に対するA型ボツリヌス毒素(BTX-A)注射療法
序論
三村 治
1
1兵庫医科大学眼科学教室
pp.1469-1469
発行日 2019年12月5日
Published Date 2019/12/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001471
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斜視に対するA型ボツリヌス毒素(BTX-A)製剤の適応拡大から既に4年半が経過した。この適応拡大は12歳以上という条件がつきながらも,斜視の種類に関する制限はなく,多くの患者に福音となるはずのものであった。しかしながら,斜視での施注にはポータブル筋電計やディスポーザブルの筋電図電極兼用注射針が必要であるにもかかわらず手技料が認可されていないこと,斜視でも眼瞼痙攣と同様注射効果は3~4か月しか持続せず反復注射が必要と考える眼科医が多くみられることなどから,現在に至るもほとんどの施設で斜視に対する治療法の選択肢としては採用されていない。
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