綜説
網膜静脈閉塞症の交叉部のあたらしい所見
佐藤 尚栄
1
1横浜市立大学附属市民総合医療センター眼科
キーワード:
網膜静脈閉塞症
,
交叉部
,
OCT
,
交叉パターン
,
狭窄
,
血栓
Keyword:
網膜静脈閉塞症
,
交叉部
,
OCT
,
交叉パターン
,
狭窄
,
血栓
pp.55-62
発行日 2019年1月5日
Published Date 2019/1/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001017
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網膜静脈閉塞症は糖尿病網膜症に次いで多い網膜血管疾患であり,網膜静脈分枝閉塞症(branch retinal vein occlusion:BRVO)は主要な網膜静脈分枝の局所の閉塞として定義され,動静脈交叉部で最もよく起こる。交叉部の研究はこれまで,検眼鏡,眼底写真,蛍光眼底造影検査による観察や病理組織学的研究が行われてきたが,交叉部における正確な病態はいまだ不明確である。そこで今回,われわれは111眼の多数例のBRVOに対しOCTを用いて動静脈交叉部を断面で観察し,交叉部形態の特徴を調べた1)。本稿では,OCTによる交叉部形態の特徴と予測される発症メカニズムについて述べる。
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