症例
急性腹症にて発症した副腎病変を契機に診断された骨髄異形成症候群の3例
服部 由紀
1
,
吉川 淳
,
山本 亨
,
尾崎 公美
,
高田 健次
,
小坂 康夫
,
河合 泰一
1福井県立病院 放射線科
キーワード:
骨髄異形成症候群
,
同種移植
,
急性腹症
,
虚血
,
梗塞
,
骨髄移植
,
MRI
,
白血病
,
副腎疾患
,
致死的転帰
,
腹部CT
Keyword:
Abdomen, Acute
,
Adrenal Gland Diseases
,
Ischemia
,
Infarction
,
Leukemia
,
Myelodysplastic Syndromes
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Transplantation, Homologous
,
Bone Marrow Transplantation
,
Fatal Outcome
pp.471-475
発行日 2016年3月10日
Published Date 2016/3/10
DOI https://doi.org/10.18888/J01565.2016250382
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症例1は55歳男性で、左側腹部から腰痛で受診した。造影CTで左副腎外側脚腫脹、周囲脂肪織混濁、造影効果減弱・欠損を認めたが、2日後のMRIでは造影効果は改善していた。4日後の再検査で末梢血に骨髄球や芽球、赤芽球を認め、1週後の骨髄生検で骨髄異形成症候群と診断し、その後、白血病化して化学療法を行ったが、受診1年3ヵ月後に死亡した。症例2は49歳男性で、心窩部痛、背部痛で受診した。造影CTで左副腎の一部腫脹、周囲脂肪織混濁、造影効果減弱・欠損を認めた。受診1週後の骨髄生検で骨髄異形成症候群と診断した。染色体異常も確認され、同種骨髄移植を行って病態は安定している。症例3は81歳男性で、心窩部痛で受診した。造影CTで両側副腎腫脹、周囲脂肪織混濁、造影効果減弱・欠損を認め、MRI T2強調で高信号域を認めて副腎梗塞と思われた。血液検査では貧血と血液像異常を認め、後日、他院にて骨髄異形成症候群と診断された。
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