症例
中毒疹様皮疹を呈した急性型成人T細胞性白血病/リンパ腫の1例
河崎 真理奈
1
,
宮崎 安洋
,
伊藤 孝美
1JAとりで総合医療センター 皮膚科
キーワード:
腫瘍多剤併用療法
,
鑑別診断
,
白血病リンパ腫-成人T細胞性
,
発疹
,
免疫組織化学
,
サザンブロッティング
,
リンパ腫-末梢性T細胞性
,
リンパ腫様丘疹症
,
中毒疹
,
LSG15 Regimen
Keyword:
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Diagnosis, Differential
,
Exanthema
,
Immunohistochemistry
,
Leukemia-Lymphoma, Adult T-Cell
,
Blotting, Southern
,
Lymphoma, T-Cell, Peripheral
,
Lymphomatoid Papulosis
,
LSG15 Regimen
pp.1443-1447
発行日 2016年8月1日
Published Date 2016/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016373722
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53歳女。宮崎県出身で、顔面・上肢・体幹の紅斑、口渇、全身倦怠感、嘔気を主訴とした。約3週間前より頬部に紅斑が出現し、薬疹や中毒疹の疑いで加療されるも改善せず、紹介受診時には前額部、頸部、上肢、体幹に播種性に丘疹性紅斑がみられ、検査所見では腎機能障害、高カルシウム血症、高LDH血症、抗human-T cell leukemia virus typeI(HTLV-I)抗体陽性を示し、花弁様核を有するリンパ球の増加を認めた。皮膚病理組織所見でCD4、CD25陽性の異型リンパ球の皮膚浸潤、Pautrier微小膿瘍の形成を認め、HTLV-IプロウイルスDNA組込みを確認した。急性型成人T細胞性白血病/リンパ腫と診断し、多剤併用化学療法を開始したところ、皮疹と血液検査所見は改善した。
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